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坊っちゃん  (その夜から萩野の家の下宿人となった。〜) (取り扱い店:楽天ブックス)

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■青空文庫から『坊っちゃん』を一部抜粋
 その夜から萩野の家の下宿人となった。驚(おどろ)いたのは、おれがいか銀の座敷を引き払うと、翌日(あくるひ)から入れ違(ちが)いに野だが平気な顔をして、おれの居た部屋を占領(せんりょう)した事だ。さすがのおれもこれにはあきれた。世の中はいかさま師ばかりで、お互(たがい)に乗せっこをしているのかも知れない。いやになった。
 世間がこんなものなら、おれも負けない気で、世間並(せけんなみ)にしなくちゃ、遣(や)りきれない訳になる。巾着切(きんちゃくきり)の上前をはねなければ三度のご膳(ぜん)が戴(いただ)けないと、事が極(き)まればこうして、生きてるのも考え物だ。と云ってぴんぴんした達者なからだで、首を縊(くく)っちゃ先祖へ済まない上に、外聞が悪い。考えると物理学校などへはいって、数学なんて役にも立たない芸を覚えるよりも、六百円を資本(もとで)にして牛乳屋でも始めればよかった。そうすれば清もおれの傍(そば)を離(はな)れずに済むし、おれも遠くから婆さんの事を心配しずに暮(くら)される。いっしょに居るうちは、そうでもなかったが、こうして田舎(いなか)へ来てみると清はやっぱり善人だ。あんな気立(きだて)のいい女は日本中さがして歩いたってめったにはない。婆さん、おれの立つときに、少々風邪(かぜ)を引いていたが今頃(いまごろ)はどうしてるか知らん。先だっての手紙を見たらさぞ喜んだろう。それにしても、もう返事がきそうなものだが――おれはこんな事ばかり考えて二三日暮していた。


■『坊っちゃん』などの著作権が切れている作品は青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)でも読むことができます。

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ygasjo | 小説 | 01:05 | - | - | - |

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